本文へスキップ

行政書士、社会保険労務士、土地家屋調査士、税理士、AFP・・・士業の徽章(記章)、マーク入り名刺・封筒を作成

電話でのお問い合わせは077-500-0345

メールソフトからのお問い合わせはこちら

特集記事1commentary1

名刺記載内容の検討

皆さんは名刺に何を記載するべきか考えたことはあるでしょうか?
当サイトを利用されたことがある方なら記載内容を一度は考えられたと思いますが、単なる連絡先のメモとしてではなく、仕事の依頼につながる広告として考えた場合に何が必要で、何が不要か、ということを考えたとことがあるかという意味でとらえてみてください。

縦横が55mm×91mmの小さな紙片に皆さんの仕事のすべてを紹介することは不可能です。必要なものと不要なもの、効果のあるものと効果のないものに分けて、スペースに応じて優先的に記載するものを選んでいく必要があります。私の知識と経験の範囲での話になりますが、これを踏まえて名刺の記載内容について検討してみました。
まず、全体の配置について。サイト内の別のページでも書いていますが、名刺を受け取った人は横書きなら左上から右下に向かって、縦書きなら右上から左下に向かって無意識に読む習慣があります。これは読書や新聞の影響で身についているものです。折り込みチラシのような広告も、この習慣を利用して、横書きの場合は左上に「大売り出し」、「感謝セール」のような見出しを大きく載せて、右下に店名などを掲載しているパターンが基本になっています。

名刺でもこの習慣を考慮すると横書きの左上、縦書きの右上は「一番知って欲しい」内容を記載すべき、ということになります。事務所名がこの位置に配置されることが多いのですが、主要業務を記載するというのも一つの方法です。名刺を渡した瞬間に相手の方の目に飛び込んできますので、その業務に興味を持っている方でしたら話題が弾むかもしれません。その他の記載内容は中央に名前、業種や資格、会社でしたら役職のように肩書きが添えられ、連絡先を横書きは右下、縦書きは左下に配置するのが一般的です。特徴を出すために、あえて配置を変えたり、広い空間を取ったりして他の名刺と差別化することもありますが、よく考えて配置しないと分かりにくい名刺になってしまいます。

一般的に、文字は周りと比べて大きい方が目立ちます。逆に言うと目立たせたいものを大きくしなければなりません。通常は名刺で一番大きい字は名前で、会社名や事務所名がその次にきます。企業の名刺の中には個人の氏名を小さくして企業名や販売する商品名をアピールする部分を大きくするものがあります。名刺を広告と考えて活用しているわけですが、士業の場合は「人」に重点を置いて仕事をしていると私は考えていますので、名前は極端に小さくすべきではないと思います。
士業では、持っておられる資格を肩書きとして名前の横に書かれる方がほとんどです。おおよその業務内容を理解してもらうにも役立ち、記載内容から外せない重要項目となりますので、少し大きめの字で記載するのもいいかもしれません。しかし、残念ながら肩書きだけでは具体的にどんな仕事を依頼したらいいのか分からない人もたくさんいます。そう感じておられる方は肩書きを小さくして具体的な業務内容を記載するスペースを作るようにします。
この他に事務所に直接訪問してもらうケースが多い方は住所を大きくして、近くの大きな建物の名前を添え書きしたり、場合によっては裏面に地図を書いておくようにします。電話での依頼が多い方は、電話番号を太字にして大きくするというように使い勝手を考慮した工夫をします。

メールアドレス
パソコンのみならず、携帯電話、スマートフォンでも普通に使われるようになり、仕事で使うメールアドレスを持っていないという人を見つける方が困難な時代になってきました。私にも、近くのお客さんであっても、書類のやりとりなどでメールは使うことが多く、メールアドレスをお客さんに知ってもらうことは重要なことです。しかし、注意しておかなければならないのは、メールアドレスを名刺に記載した場合、名刺をもらった方は電話と同じようにメールアドレス宛にメールを送れば、必ず相手に伝わると思って送ります。長期間放ったらかしにした後に返事をしても信用を失うだけです。毎日、メールのチェックをする習慣がない人は記載しない方が無難です。
名刺などに記載すると変更が困難になることにも注意しなければなりません。電話は変更しても相手に変更先をメッセージで伝えるサービスがありますが、過去に名刺を渡した人を調べてメールアドレスの変更を伝えるのは、非常に困難な作業だと思います。
ホームページなど、一般に公開しているメールアドレスには、大量の迷惑メールが送られてくることがあります。その結果、本当に必要なメールを探すための手間がかかるようになります。メールソフトやウイルス対策ソフトの迷惑メールを振り分ける機能を使って対処できれば、ある程度対応できますが、こういったことができないのであれば、対策としてはメールアドレスを変えるしかないでしょう。名刺に記載するメールアドレスは、できる限り不特定の人に公開していないものを使用するようにしましょう。

URL
ホームページのURLは連絡先ではなく、こちらからの情報発信の場という意味合いが強くなりますので、サイト攻撃などという問題は別にありますが、メールアドレスで起きる迷惑メールの問題は該当しません。ホームページをお持ちの方は自分の仕事について、名刺を渡す相手にもっと知ってもらうためにURLを名刺に記載したいと思う方が多いと思います。
私もそう思って名刺に記載して相手にお渡ししていたのですが、当初から疑問に思うことがあり、名刺には裏におまけ程度の扱いで記載していました。同じ日に沢山の方と名刺交換するようなことを何度か行っているうちに、おそらくその疑問は正しいと考えています。それはURLをパソコンで入力してホームページを見る人はほとんどいないということです。相手には名刺のほかに案内資料もお渡ししていて、そこにもURLは記載されています。しかし、URLを多くの人が見たはずの数日間は、それ以前とホームページの訪問者数が全く変わらないのです。
自分自身の行動を考えると、紙に書かれたURLを直接入力するよりも検索サイトで名前を検索する方が圧倒的に多く、同じことが名刺をお渡しした人にも言えると思います。名刺を受け取った方が、それに書かれたURLを入力してホームページを訪れる確率は低いと言えます。直接お会いして名刺を渡した方と、ホームページの訪問者とは関連が薄いと考えるべきでしょう。もし、名刺の紙面に余裕がないならばURLを外したり、両面印刷にして裏面に記載することで、もっと重要性の高いものを目立たせることを検討した方がいいかもしれません。

結局のところ、記載内容とその配置は名刺をどのような「目的」で渡すのかということに左右されます。まず、名刺を渡す目的を決め、その目的に合わせた配置、文字サイズ、デザインを決定していくのです。案外忘れがちになるのですが、名刺にしても、DM、チラシにしても、目的を考えずに作られたものは当然ですが、目的を考えても、それが相手に伝わるように工夫しないと何枚配っても効果は薄いでしょう。

何を目的とするかは人それぞれですし、渡す相手によっても変わります。開業して間もない頃は得意とする業務も定まっていないため、名前と事務所名をとりあえず大きく扱うことになるでしょう。他の人とちょっと違う名刺にして印象づけるために色を付けたり、紙の材質を変えたりすることを検討することが必要なケースもあるかもしれません。他の同業者と差別化できる専門分野を扱うなら、これを大きく扱うべきでしょう。業務案内も整然と並べるのではなく、依頼を受けたいもの、目につくことで依頼を受ける確率が高くなるものを目立つ位置に持ってきたり、文字を強調するなどのちょっとした工夫が、名刺を渡す枚数が増えるにつれて成果に影響してくるはずです。

上の記事は旧サイトの特集ページで掲載していたものを一部改変して再掲載したものです。


運営者情報

サムライの名刺

(運営:ないき行政書士事務所)
〒520-3047
滋賀県栗東市手原五丁目6番19号
TEL.077-500-0345
FAX.020-4662-4412
meishi@naiki-office.com